
TEAC 3340Sは、Simul-Sync®を搭載した4トラックのレコーダーで、Creatorシリーズの第2世代にあたる製品です。優れた周波数特性、低歪み設計、耐摩耗性を備えたPermalux®ヘッドを搭載した3340Sは、当時最も汎用性の高いマルチ・トラック・レコーダーとして人気がありました。
それまでの4トラック・レコーダーは、構造上完全に同期してオーバー・ダビングを行うことができませんでしたが、Simul-Sync®機能を搭載することで理想的なオーバー・ダビングを実現しました。録音、バウンス、オーバー・ダビングを芸術の域まで高めた3340Sは、数々の名曲のレコーディングに立ち会った創造力の源であるともいえます。
T-RackS TEAC A-3340Sは、オリジナルの操作性はそのままに、ソフトウェアならではの柔軟性で、思い通りの音作りを可能にしています。録音・再生ヘッドのキャリブレーション、テープ・スピードの切り替え、使用するテープの変更など、テープ・マシンならではのパラメーターを操作して多彩な効果を得ることができます。また、あらかじめ豊富なプリセットが用意されており、ユーザーが作成したオリジナルのセッティングもプリセットとして保存可能です。
TEAC A-3340Sは、歴史上の有名なデモや曲を支えてきた4トラック・テープ・レコーダーです。例えば、ドゥービー・ブラザーズはレコード契約を獲得した曲のデモのいくつかをA-3340Sで録音、ブライアン・イーノはその音の良さから現在でも使用しています。
アナログ・テープ・レコーダーは複雑な仕組みを持ったシステムです。この魔法のシステムは、オーディオ素材に音楽的な付加価値を加え、作品の芸術性をより高いレベルに引き上げます。
テープ・マシンがオーディオ信号に与える効果は、EQやコンプレッサーなどの単体プロセッサーのそれとは異なり、テープ・マシンを構成するセクションが相互に作用することにより生まれる独特の質感です。この質感は、音響的な意味でのダイナミクスだけではなく、聴く人の心を動かすダイナミクスにも影響します。
テープ・マシンは、私たちがDNAレベルで感じる「良い音」を実現するために、数々の音楽制作の中で改良されてきた機材といえます。
T-RackS TASCAM Tape Collectionでは、TASCAM/TEACにて歴史の中で特に人気のあるモデルを厳選、IKにて最良のアナログ・テープ・マシン4機種を入手し、当時のスペックをきちんと再現できるレベルまで丁寧に修復するところから始まりました。
IKのエンジニアリング・チームは各パーツを分解し、アナログ回路、トランスポート機構のふるまいから、ヘッドなど、各ステージの特性を分析してモデル化しました。IK Multimediaならではのモデリング技術、ダイナミック・コンヴォリューション・エンジンがフルに投入され、ソフトウェアのデザインが行われています。
テープ・マシンは入力する音声と、テープに記録した音声に微妙な違いがあります。それがまさにテープ・マシンらしさであり、魔法と呼ばれる部分に他なりません。
T-RackS TASCAM Tape Collectionは、この魔法を高度なモデリング技術を基に再現しているのです。
異なる倍音とキャラクターを持つ4種類のテープを選択できます
T-RackS TASCAM Tape collectionの各モジュールには、以下のような共通のパラメーターが備えられています。
シグナル・パスの選択: INPUT選択時は、シグナルはユニットのインプットとアウトプット・ステージのみを通り、テープ部はバイパスされます。アナログ回路によるサウンドの色付けの度合いは、選択したテープ・マシンによって異なります。REPRO選択時、シグナルはインプット、レコーディング・アンプ、録音ヘッド、テープ、再生ヘッド、再生アンプ、アウトプット・ステージなどすべてのシグナル・パスを通過します。
True Stereo: 正確にアライメントされたテープ・マシンでも、左右のチャンネル間でレベル、周波数特性、歪みがわずかに異なることがあります。T-RackS TASCAM Tape Collectionは、実機と同じように、ヘッド、信号経路ともに左右のチャンネルを個別に処理を行うことで、この実機ならではの動作を再現します。この機能は、必要に応じてバイパスできます。
Tape Speed: テープ・スピードを、7.5/15ips、または15/30ipsから選択します。速いスピードでは高精細なサウンド、遅いスピードでは低域が強調され、暖かみのあるサウンドが得られます。
Transport Modeling: トランスポート部のふるまいを忠実に再現します。ワウ、フラッターを人工的なエフェクトとして加えるのではなく、機構そのものをモデリングすることで、左右のチャンネル間のゆらぎまで再現されます。この機能は、必要に応じてバイパスできます。
Record Bias: 理想的なバイアス設定下では、信号は最小限の歪みに抑えられ、最大の感度が得られます。意図的にバイアスを深く設定すると、より暖かみのある、緩やかなサチュレーション感が加わります。バイアスを浅く設定すると、高音域がブーストされます。